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2007年5月24日 (木)

パッチギ!

『パッチギ! LOVE & PEACE 』
オイラの感想をひとことで言うと“すごく爽やか”な映画!

京浜東北線での大乱闘シーンから始まって、アンソンの子チャンスの難病との闘い、差別との闘い、そして戦時中のえげつないシーンに続いていき、ラブ&ピースとは相容れない内容と映像なんだけど、
映画を見終わると、なぜか爽やかな気分になってしまう。

それは登場人物がそれぞれ問題を抱えながらも、みんなが前向きに生きようとしているからだろう。

キョンジャは差別を乗り越えるために晴れの舞台でカミングアウトし、
アンソンはチャンスの治療費のために危ない橋を渡ろうとし、
ノーベル佐藤は忘れたい過去を乗り越えるために母親を許し、
チャンスはそれでも自転車に乗ろうとする。

これがパッチギ精神!

そしてラブ&ピース。
井筒監督が表現したいラブ&ピースとは、命を守る姿勢のことであり、命を見つめる姿勢のことである。

命と向き合うことで人は強く生きれる。
そう考えると登場人物が前向きであることが納得できそうだ。

そして井筒監督が『パッチギ! LOVE & PEACE 』で伝えたいことはただひとつ。

戦時中の出来事を美化するな!ということ。

死にに行くことを美談にしようとするのは現代人のエゴでしかない。
そう言いたいから戦争シーンでアンソンとキョンジャの父ジンソンの話を映画に入れたんだと思う。

徴兵から逃亡したジンソンが、逃げた先のヤップ島でも米軍の激しい爆撃に合い、それでも命カラガラ逃げらえた。
逃げてくれたからこそ、アンソンとキョンジャが生まれ、アンソンの子チャンスが生まれた。

生き延びてくれた人たちがいたからこそ、今の自分たちの命があることを気付かせてくれる。

そうわかると自分たちの役割は命を次に繋げること。
命のリレー、それがラブ&ピースなのだ!

悲しいかなチャンスの始まったばかりの命には悲劇が待ち受けているのかもしれないけど、それでも自転車をこぎはじめたのだ。

ラブ&ピース、最高!
パッチギ、最高!!

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